化粧品を購入する際に「無添加」という表示を目にすることがよくあります。しかし、化粧品における「無添加」とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか?メリットやデメリットを解説します。
無添加とは?
無添加とは、化粧品に特定の成分が配合されていないことを指します。定義は明確ではなく、メーカーによって配合しない成分が異なる場合があります。
一般的には、以下の成分が配合されていない化粧品のことを指します。
合成界面活性剤
あ
化粧品に泡立ちやなめらかさを与えるために使用される成分です。しかし、肌への刺激が強いというデメリットがあります。無添加化粧品では、肌への刺激が少ない天然由来の界面活性剤が使用されています。

合成防腐剤(パラベン)
あ
化粧品の雑菌の繁殖を防ぐために使用される成分です。しかし、一部のパラベンがアレルギーなどの肌トラブルを引き起こす可能性があるため、無添加化粧品では配合されていません。

合成着色料・合成香料
あ
化粧品に香りや色合いを与えるために使用される成分です。しかし、人によっては肌トラブルを引き起こす可能性があるため、無添加化粧品では配合されていません。

鉱物油
あ
石油から作られた油脂のことです。保湿効果やツヤ出し効果がありますが、肌に残留しやすいというデメリットがあります。無添加化粧品では、肌への負担が少ない植物性油脂が使用されています。

旧表示指定成分
あ
アレルギーなどの肌トラブルを引き起こす可能性がある成分のことです。1980年に厚生省(現・厚生労働省)が指定した102種類の成分が該当します。
(参考:102の旧表示指定成分一覧表|JOCA・旧表示指定成分の総合レポート|化粧品成分オンライン)
無添加化粧品のメリット
- 肌への刺激が少ない
あ
無添加化粧品は、肌への刺激の少ない成分を配合しているため、肌への負担が少なく、肌トラブルが起きにくいというメリットがあります。
あ
「合成界面活性剤は、汚れを落とす効果がありますが、肌の潤い成分まで落としてしまう可能性があります。」、「合成防腐剤は、化粧品の品質を保つために使用されますが、肌に刺激を与える可能性があります。」
あ
無添加化粧品は、これらの成分が配合されていないため、肌への刺激が少なく、デリケートな肌の方でも安心して使用できます。
あ
あ - 肌トラブルが起きにくい
あ
肌トラブルの原因の1つとして、合成成分が挙げられます。
あ
合成成分は、肌に合わない人や、肌の状態によっては刺激を与える可能性があります。 無添加化粧品は、合成成分が配合されていないため、肌トラブルが起きにくいというメリットがあります。
あ
あ - 合成成分が苦手な人にも安心
あ
合成香料や合成着色料などの成分が苦手な人でも、無添加化粧品であれば安心して使用できます。
あ
あ - 肌の乾燥や肌荒れが改善される
あ
合成界面活性剤は、洗浄力が高い反面、肌のうるおいを奪いやすいという特徴があります。そのため、合成界面活性剤を配合した化粧品は、乾燥や肌荒れを招く可能性があります。無添加化粧品は、合成界面活性剤を配合していないため、肌の乾燥や肌荒れを改善する効果が期待できます。
あ
あ - シミやシワなどの肌トラブルが予防できる
あ
合成防腐剤は、化粧品の品質を保つために使用されます。しかし、合成防腐剤には、肌への刺激やアレルギーを引き起こす可能性があるというデメリットがあります。無添加化粧品は、合成防腐剤を配合していないため、シミやシワなどの肌トラブルを予防する効果が期待できます。
あ
あ - 肌本来の力が活性化する
あ
合成成分を配合した化粧品は、肌本来の力が働きにくくする可能性があります。無添加化粧品は、合成成分を配合していないため、肌本来の力が活性化して、肌本来の美しさを引き出す効果が期待できます。

無添加化粧品は、肌への刺激が少なく、肌トラブルが起きにくいというメリットがあります。
無添加化粧品のデメリット
- 効果が弱いことがある
あ
無添加化粧品は、合成成分を配合していないため、効果が弱いことがあるというデメリットがあります。 合成成分は、化粧品の機能を高めるために使用されます。
あ
例えば、合成界面活性剤は、汚れを落とす効果を高めるために使用されます。 無添加化粧品は、これらの成分が配合されていないため、効果が弱いことがあるというデメリットがあります。
あ
あ - 価格が高いことがある
あ
無添加化粧品は、合成成分を配合した化粧品に比べて価格が高いというデメリットもあります。
あ
合成成分は、コストを抑えるために使用されることがあります。無添加化粧品は、これらの成分が配合されていないため、価格が高くなるというデメリットがあります。
あ
あ - 使用感が悪いことがある
あ
無添加化粧品は、合成成分を配合していないため、使用感が悪いことがあるというデメリットがあります。
あ
例えば、合成界面活性剤は、肌への刺激が少なく、洗い上がりがさっぱりします。しかし、合成界面活性剤を配合していない無添加化粧品は、肌への刺激が強かったり、洗い上がりがぬるっとしたりすることがあります。

無添加化粧品は、肌への刺激が少なく、肌トラブルが起きにくいというメリットがあります。しかし、効果が弱いこと・使用感にクセがあることも…。
無添加化粧品を選ぶ際の注意点
- 配合成分を確認する
- パッチテストを行う
無添加化粧品でも、配合成分によっては肌に合わない可能性があります。そのため、配合成分を確認して、肌に合うかどうかを判断することが大切です。また、パッチテストを行って、肌に合わないことを確認してから使用するようにしましょう。
無添加とオーガニックの違いは何?
無添加とオーガニックは、どちらも健康や環境への配慮を重視した製品を示す言葉として使われていますが、大きく分けて以下の2点があります。
- 添加物や原料の違い
あ
無添加化粧品は、特定の添加物や成分が含まれていない化粧品です。
あ
具体的には、旧表示指定成分(102種類)や香料、着色料、防腐剤、合成界面活性剤などの成分が含まれていないことを意味します。
あ
一方、オーガニック化粧品は、有機栽培で生産された原料を95%以上配合した化粧品です。です。有機栽培とは、化学肥料や農薬を使わずに作られた農産物を指します。
あ
あ - 表示方法の違い
あ
無添加化粧品は、厚生労働省の定める基準はありません。メーカーによって無添加の定義が異なり、表示方法も統一されていません。
あ
一方、オーガニック化粧品は、国際的な認証団体による厳しい基準が定められており、その基準を満たした化粧品だけが、オーガニック化粧品として認められます。国際的な基準として「COSMOS」と「USDA」があります。これらの基準を取得した化粧品は、認証マークを表示することができます。
あ
なお、無添加化粧品の中にもオーガニック原料が配合されているものもあります。また、オーガニック化粧品の中にも、合成成分が配合されているものがあります。
具体的な例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 無添加化粧品:防腐剤や合成界面活性剤を含まない化粧品
- オーガニック化粧品:有機栽培で作られた植物由来成分を配合した化粧品
- 無添加オーガニック化粧品:防腐剤や合成界面活性剤を含まない化粧品で、有機栽培で作られた植物由来成分を配合した化粧品
無添加 | オーガニック | |
---|---|---|
配合成分 | 合成添加物や特定の成分を配合していない | 有機栽培で生産された原料を95%以上配合 |
定義 | 法律で定められた明確な定義がない | 国際的な認証団体による厳しい基準が定められている |
メリット | 合成添加物や特定の成分が肌に合わない人や、肌への負担を減らしたい人におすすめ | 自然由来の成分で作られているので、肌にやさしいとされている |
デメリット | 合成添加物や特定の成分が含まれていないことで、仕上がりや効果が落ちる場合がある | 有機栽培で生産された原料は、一般的な原料よりも高価になる場合がある |
無添加化粧品は、合成添加物や特定の成分が肌に合わない人や、肌への負担を減らしたい人におすすめです。オーガニック化粧品は、自然由来の成分で作られているので、肌にやさしいとされています。
化粧品を選ぶ際には、自分の肌質や好みに合わせて、無添加化粧品とオーガニック化粧品のどちらが適しているかを検討するとよいでしょう。
無添加は本当に安全?

無添加化粧品が必ずしも安全であるとは限りません。
無添加化粧品には、合成添加物や特定の成分が配合されていないというメリットがありますが、その反面、デメリットもあります。
- 合成添加物や特定の成分は、肌への刺激やアレルギーを起こす可能性がある成分もありますが、それらを配合していないことで、肌への刺激やアレルギーを起こしやすくなる可能性があります。
あ - 合成添加物や特定の成分は、化粧品の品質や効果を保つために必要な成分である場合もあります。それらを配合していないことで、品質や効果が落ちる可能性があります。
無添加化粧品を選ぶ際には、成分表をよく確認し、自分の肌質や好みに合わせて、適切なものを選ぶことが大切です。
無添加を選ぶ理由、こんな人におすすめ
- 肌への刺激やアレルギーを避けたい
あ
合成添加物や特定の成分は、肌への刺激やアレルギーを起こす可能性がある成分です。そのため、肌が敏感な人や、アレルギー体質の人は、無添加化粧品を選ぶことで、肌への刺激やアレルギーを避けることができます。
あ
あ - 肌への負担を減らしたい
あ
合成添加物や特定の成分は、肌に負担をかける可能性のある成分です。そのため、肌本来の力を高めたい人は、無添加化粧品を選ぶことで、肌への負担を減らすことができます。
あ
あ - 自然由来の成分で作られた化粧品を使いたい
あ
自然由来の成分で作られた化粧品は、肌にやさしいとされています。
また、近年では、化粧品に含まれる成分に対する意識が高まり、無添加化粧品を選ぶ人が増えています。 無添加化粧品を選ぶ際には、自分の肌質や好みに合わせて、適切なものを選ぶことが大切です。
まとめ
化粧品における無添加とは、合成界面活性剤・合成防腐剤・合成着色料・合成香料・鉱物油・旧表示指定成分は入っていないことです。
肌への刺激が少なく、肌トラブルが起きにくいというメリットがありますあ、効果が弱いことや使用感が悪い場合もあります。
いくら、無添加化粧品でも、配合成分によっては肌に合わない可能性があります。そのため、配合成分を確認して、肌に合うかどうかを判断することが大切です。
最後までお読みいただきありがとうございました。